湿布薬比較|ボルタレン・ロキソニン・モーラスの違いと使い分け【薬剤師が解説】

湿布薬比較|ボルタレン・ロキソニン・モーラスの違いと使い分け【薬剤師が解説】

肩こり・腰痛・関節痛などに使われる湿布薬。ドラッグストアでも処方でもよく見かける「ボルタレン」「ロキソニン」「モーラス」ですが、それぞれどんな違いがあるのでしょうか?この記事では、薬剤師の視点から効果・貼り方・副作用・注意点までわかりやすく解説します。

✅この記事でわかること

  • 湿布薬の有効成分と特徴
  • 症状別の使い分けポイント
  • 貼り方のコツと注意点
  • 副作用と安全な使い方
  • 妊娠中・授乳中の使用に関する注意点
  • 市販薬と処方薬の違い

💊湿布薬の有効成分と特徴

商品名 有効成分 特徴 市販/処方
ボルタレン ジクロフェナクNa 鎮痛・抗炎症作用が強め 市販・処方あり
ロキソニン ロキソプロフェンNa 比較的マイルドで使いやすい 市販・処方あり
モーラス ケトプロフェン 光線過敏症に注意が必要 処方のみ

補足:ジクロフェナクは外用薬として市販品も存在します。ボルタレンEXテープなどが代表例です。

🤔どれを選べばいい?症状別の使い分け

  • 急性の痛み(捻挫・ぎっくり腰など):ボルタレン
  • 慢性的な肩こり・腰痛:ロキソニン
  • 強い痛み+炎症がある場合:モーラス(ただし紫外線に注意)

湿布薬は「痛みの種類」と「生活スタイル」に合わせて選ぶのがポイントです。

📌貼り方のコツと注意点

  • 貼る前に肌を清潔に(汗・水分はNG)
  • 1日1回貼り替えが基本
  • 同じ場所に連続して貼らない
  • 紫外線に当たる部位にはモーラスを避ける

⚠副作用と安全な使い方

商品名 主な副作用 注意点
ボルタレン 発疹・かぶれ 妊娠後期は禁忌
ロキソニン 皮膚刺激 肌が弱い人は短時間使用推奨
モーラス 光線過敏症 貼付部位を紫外線に当てないこと(長袖・サポーターなど)

🚫妊娠後期は湿布薬も禁忌になることがあります

湿布薬は外用薬ですが、皮膚から吸収された成分が血中に入り、胎児に影響を及ぼす可能性があります。特に妊娠後期(妊娠28週以降)は、以下の成分を含む湿布薬が禁忌とされています。

  • ジクロフェナク(ボルタレンなど)
  • ケトプロフェン(モーラスなど)
  • ロキソプロフェン(ロキソニンテープなど)

これらは胎児の動脈管収縮や羊水過少症などのリスクが報告されており、添付文書でも妊娠後期の使用は禁忌と明記されています。

補足:妊娠中の痛みには、アセトアミノフェンなど比較的安全性の高い成分を選び、必ず医師・薬剤師に相談しましょう。

🧑‍⚕️薬剤師からのアドバイス

湿布薬は「痛みの原因」によって使い分けることが重要です。市販薬でも十分な効果が得られる場合がありますが、症状が強い・長引く場合は医師や薬剤師に相談しましょう。妊娠中や授乳中、持病がある方は特に慎重な判断が必要です。自己判断で長期使用するのは避け、副作用リスクにも注意しましょう。

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痛み止めの選び方は、症状や体質によって大きく変わります。湿布薬だけでなく、内服薬との違いや使い分けも知っておくことで、より安心してセルフケアができます。気になる方は、ぜひ関連記事も参考にしてみてください。

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