保湿剤は「少量を薄く伸ばす」より、必要量を皮膚へやさしく広げることが大切です。入浴後など皮膚が清潔なときに、こすらず塗ります。処方されたステロイド外用薬などがある場合、順番や範囲は医師・薬剤師の指示を優先してください。
塗り方の基本
- 手を清潔にし、塗る部分の汚れや水分をやさしく拭く
- 必要量を数か所に置く
- 皮膚のしわに沿って、摩擦を避けながら広げる
- 塗った日と皮膚の変化を記録する
赤み、腫れ、刺激感、発疹が悪化する場合は使用を中止して相談してください。傷、感染が疑われる部位、目の周囲などは製品・処方によって注意が異なります。「ヒルドイド」と市販の類似製品も同一とは限りません。
PMDA 医療用医薬品情報検索(情報確認日:2026年7月30日)
保湿剤を選ぶ前に確認したいこと
保湿剤は量だけでなく、皮膚の乾燥度、炎症、塗る部位、生活場面に合わせて使い分けます。赤みやかゆみが強い場合は、保湿だけで様子を見続けないことも大切です。
- 乾燥している範囲と、赤み・湿疹・傷の有無
- 入浴後や手洗い後など、乾燥しやすい時間帯
- 処方された外用薬との塗る順番
- 使用後の刺激感やかぶれ
よくある質問
少量をよく擦り込む方がよいですか?
強く擦ると皮膚への刺激になることがあります。適量をやさしく広げ、医師や薬剤師から量の指示がある場合はそれに従ってください。
湿疹があっても保湿剤だけでよいですか?
炎症が強い場合は別の治療が必要なことがあります。悪化、じゅくじゅく、痛みなどがある場合は皮膚科へ相談してください。
参考資料・情報確認日
情報確認日:2026年7月29日
保湿剤の適切な量・回数・塗布順は、皮膚の状態や併用する外用薬によって異なります。炎症、感染、強いかゆみ、悪化がある場合は医療機関へ相談してください。
~ヒルドイド・ヘパリン類似物質を正しく使って乾燥肌をケア~
この記事でわかること
- ヒルドイド・ヘパリン類似物質の特徴と違い
- 正しい塗り方とタイミング
- 全身に使う場合の使用量の目安
- スキンケアの順番と併用のコツ
- よくある質問と注意点
ヒルドイドの記事を書いているので、一度読むことをお勧めします。リンクを貼っています。参考にどうぞ。→ヒルドイドの真実|保湿剤の正しい使い方と美容目的で使ってはいけない理由 | 薬剤師ブログ&相談室
ヒルドイド・ヘパリン類似物質とは?
ヘパリン類似物質は、皮膚の保湿・血行促進・抗炎症作用を持つ医薬品成分です。医療現場では「ヒルドイド」やそのジェネリック製品として広く使われています。
| 製品名 | 主成分 | 主な作用 | 使用目的 |
|---|---|---|---|
| ヒルドイドソフト軟膏 | ヘパリン類似物質 | 保湿・血行促進・抗炎症 | 乾燥肌、アトピー、瘢痕、しもやけなど |
| ヒルドイドローション | ヘパリン類似物質 | 保湿・血行促進 | 広範囲の乾燥、夏場のケアに |
| ジェネリック製品(HPクリームなど) | ヘパリン類似物質 | 同上 | 医療用・市販薬として使用可能 |
なぜ保湿が必要なのか?
乾燥肌やアトピー性皮膚炎では、皮膚のバリア機能が低下しています。保湿剤を使うことで、皮膚の水分保持力を高め、外部刺激から守ることができます。
正しい塗り方とタイミング
基本ステップ(薬剤師推奨)
- 入浴・洗顔後5分以内に塗布
- 清潔な手で適量を取る(1FTU=約0.5g)
- こすらずやさしく伸ばす(押さえるように)
塗布量の目安(1FTUとは?)
1FTU(フィンガーチップユニット)=人差し指の先から第一関節まで押し出した量。約0.5gで、手のひら2枚分の面積に塗布可能です。
全身への使用量の目安(成人)
| 部位 | 使用量(FTU) | グラム換算 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 顔 | 約1FTU | 約0.5g | 目元・口元は薄く |
| 首 | 約1FTU | 約0.5g | 前後含む |
| 両腕(肩~手) | 約3FTU | 約1.5g | 片腕1.5FTU |
| 両手 | 約1FTU | 約0.5g | 手の甲・指含む |
| 胸部 | 約3FTU | 約1.5g | 胸~腹部 |
| 背中 | 約4FTU | 約2g | 腰含む |
| 両脚(太もも~足) | 約6FTU | 約3g | 片脚3FTU |
| 両足 | 約2FTU | 約1g | 足の甲・足裏・指含む |
合計目安: 約21FTU(約10.5g)/1回分
1日2回塗布する場合: 約21g/日
スキンケアの順番と併用のコツ
水分→油分の順が基本
| ステップ | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| ① | 洗顔・入浴 | 肌を清潔にする |
| ② | 化粧水 | 水分補給 |
| ③ | 美容液 | 有効成分を届ける |
| ④ | ヘパリン類似物質 | 保湿・血行促進 |
| ⑤ | 乳液・クリーム | 水分の蒸発を防ぐ |
剤形による使い分け
- ローション・フォーム:広範囲や夏場におすすめ。さっぱりした使用感
- クリーム・軟膏:乾燥が強い部位や冬場に。しっとりした使用感
よくある質問と注意点
Q. 傷口やニキビに使ってもいい?
→ 赤いニキビや傷口には使用を避けましょう。炎症が悪化する可能性があります。
Q. ステロイドとの併用は?
→ 一般的には「保湿剤→ステロイド」の順で塗布します。医師の指示に従いましょう。
Q. 市販品と処方薬の違いは?
→ 濃度や剤形が異なるため、自己判断で切り替えず、薬剤師に相談を。
まとめ|薬剤師が伝えたいこと
ヒルドイドやヘパリン類似物質は、ただ塗るだけではなく「いつ・どこに・どれだけ・どの順で」使うかが重要です。
薬剤師としての知識と経験を活かし、患者さんが安心して使えるような情報を発信することで、日々のスキンケアがより効果的になります。
正しい使い方を知ることで、乾燥肌や皮膚トラブルの予防・改善につながります。
ご自身やご家族の肌ケアに、ぜひ今回の内容を役立ててみてください。
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保湿剤の使い方についてのご質問やご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。
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この記事の執筆・確認について
執筆・確認:nakasapo89314(薬剤師)
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本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断、治療、処方、服薬指示に代わるものではありません。薬の開始・変更・中止は自己判断で行わず、医師または薬剤師にご相談ください。
情報確認日:2026年7月29日
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安全にお読みいただくために
本記事は一般的な医療・医薬品情報を提供するもので、個別の診断や処方を行うものではありません。処方薬を自己判断で中止・変更しないでください。妊娠・授乳中、小児、高齢者、腎臓・肝臓の病気がある方、ほかの薬を使用中の方は、医師または薬剤師へご相談ください。症状が強い、急に悪化した、長引く場合は医療機関を受診してください。
参考にした公的情報
情報確認日:2026年8月6日

